ブログ|株式会社モンド設計

オフィシャルブログ

モンド設計のよもやま話~第8回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

図面ミスは、そのまま施工ミスクレーム、コストロス直結するため、建築設計において「図面チェック」重要工程ひとつです。しかし、日々業務われるがちが、“チェックすべ視点”共有です。

図面チェックにおける具体確認項目と、見逃しやすい注意解説ます。


1. 基本設計図・実施設計チェック項目

構造・寸法整合性】

  • 図面間(平面・面・断面)寸法一致いるか

  • スパン、芯、通りズレない

  • 開口部(窓・扉)位置図面整合いるか

図面バラつき」現場混乱施工リスク最大要因です。


建築基準法・法規チェック】

  • 用途地域制限、建蔽率・容積率遵守

  • 避難経路、開口率、非常口配置

  • 階段廊下有効幅、バリアフリー基準確認

行政申請に「法規違反ないか」第三者視点確認。


注釈・凡例正確性】

  • 材料表記(仕上げ、構造材)統一いるか

  • 図面上の記号凡例一致いるか

  • 矢印、引出線、寸法記号など明確読める

読みやすさ」品質一部。伝わる図面意識。


図面書式整合】

  • 図面番号、改訂履歴、作成日、作成正しい

  • スケール表記実寸っているか

  • 図面タイトル・枠・ロゴなど表記ミスない

特に、複数作成する場合の「書式統一」重要です。


2. 実務落としがち注意ポイント

■「断面落とし」

断面チェック甘いと、天井高・干渉・設備配管ルート設計齟齬ます。特に天井床下詳細設計軽視すると施工段階支障ます。


■「家具・設備干渉チェック」

  • 冷蔵庫洗濯物理ない

  • 建具開閉家具干渉する

メーカー寸法連携重要です。


■「実際施工可能性検討不足」

図面問題なく見えも、現場まり施工工程考慮ていない設計多くます。

  • 部材搬入できない

  • 足場ない

  • 高所作業現実

構造・施工担当の「Wチェック」信頼高めます。


3. チェック体制ツール整備重要

  • チェックリスト標準化

  • 担当によるクロスチェック(設計者≠確認者)

  • 図面レビュー会議実施

  • BIM・CADソフトによる干渉チェック機能活用

組織チェック体制こそ、品質ブランド支えるです。


図面チェック」品質管理あり、信頼構築第一歩

図面単なる“情報”ではなく、建築現場指揮命令あり、建築契約証明でもある存在です。だからこそ、1ミリ・1文字ズレ大きな損失つながる可能性持ちます。

伝える」「守る」「する」すべて始点なる図面。その完成高めるために、図面チェックは“最終工程”ではなく“設計品質本質”として捉えるです。

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
求人情報ページもぜひご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話~第7回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

建築において、図面は「現場設計つなぐ共通言語」あり、建物そのもの具現するため命綱です。とりわけ、図面の「書き出し(PDFCADデータ化)」は、設計プロセス最終工程あると同時に、建築プロジェクト全体品質信頼左右する重要作業です。


1. 書き出し=正確情報伝達起点

図面書き出しは、「設計あるイメージ」を、現場施工者・施主・行政正確に、そして明快伝えるため変換プロセスです。

  • イヤー整理

  • 尺度・寸法統一

  • ファイル形式(PDF・DXF・JWW等)最適化

  • 出力サイズ・用紙レイアウト整備

これら適切処理ていないと、「ない図面」「わらない図面」現場混乱せ、施工ミス工程遅延原因なります。


2. クライアント信頼構築カギ

図面書き出しは、「情報完成度」だけなく「やすさ」「丁寧さ」われます。書き出し図面ってないと、

  • 施主:「この設計事務所、大丈夫かな…?」

  • 監督:「施工ない、確認手間かかる」

  • 審査機関:「形式ってないため提出」

というで、プロとして信用直結ます

逆に、整然とした図面提示することで、クライアント満足業者信頼大きく高まります。


3. BIM・CAD時代だからこそ求められる「出力精度」

近年、RevitARCHICADなどBIM(Building Information Modeling)ツール導入進み、図面も“データ共有”前提した出力求めます。設計としては、

  • BIMからCAD・PDFスムーズ書き出し

  • 2D・3Dデータ整理変換

  • クラウド共有プラットフォーム対応

など、見せる図面」から「使える図面」転換われいる時代です。


4. チェック体制整備品質保つ

書き出しチェック体制極めて重要です。

  • 寸法・注釈ミス

  • 法規・建築基準抵触ていない

  • 凡例・縮尺表記不備

一度提出図面ミスあれば、その後信頼大きくわれます。Wチェック(ダブルチェック)社内図面レビュー体制構築が、長期業務品質支えとなります。


書き出し」は“最後設計”あり“最初信頼”

図面書き出しは、単なるファイル保存作業ではなく、建築プロジェクト握る“技術かつ信頼工程”です。どれだけ素晴らしい設計も、それが“正しくわらない”。その重要性スタッフ共有し、業務標準として高めていことが、設計事務所ブランド向上つながるです。

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
求人情報ページもぜひご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話~第6回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

いつも「建築工事雑学講座」をご愛読いただき、ありがとうございます。


シリーズ6:品質管理とアフターサービス

竣工後も建物の価値を維持し、安心して長くご使用いただくためには、品質管理とアフターサービスが欠かせません。本記事では、以下3つの視点からポイントを詳しく解説します。

  1. 定期点検とメンテナンス計画

  2. 保証制度とアフターサポート

  3. 長期的な建物価値維持の取り組み


1. 定期点検とメンテナンス計画

点検スケジュールの策定

  • お引き渡し後1ヶ月点検

    • 仕上げ材の初期不具合(クロスの浮き、建具の歪み)を早期発見

  • 6ヶ月・1年点検

    • 生活による建物の微細な動きや沈下、シーリング劣化を確認

  • 2年・5年・10年点検

    • 構造躯体や防水層の中長期的な劣化状況を評価

  • 特別点検

    • 台風や地震後、異常が疑われる場合の臨時点検

点検項目とチェック方法

部位 点検内容 方法・機器
躯体・外装 ひび割れ、モルタルの剥離、シーリングのひび割れ 目視検査、打診検査
屋根・防水 漏水痕、雨仕舞い部の詰まり 散水試験、赤外線サーモグラフィ
設備機器 給排水の漏れ、空調の運転状態、電気系統の異常 水圧試験、試運転、赤外線検査
内装仕上げ クロスの汚れ・浮き、床のきしみ、建具の開閉状態 目視・手動操作

メンテナンス計画書の作成

  • 優先順位の設定:安全性に直結する躯体や防水、次に快適性に影響する設備、最後に美観を重視する内装の順で優先度を付与

  • コスト見積もり:各補修項目ごとに材料費・工賃を算出し、長期的な維持費用を試算

  • お客様への提示:計画書と見積もりをもとに説明会を実施し、合意形成を図る


2. 保証制度とアフターサポート

法定保証

  • 構造躯体:住宅品質確保促進法に基づく10年保証

  • 雨漏り・防水:当社基準による5年保証

独自保証・サポートメニュー

  • 24時間緊急対応窓口

    • コールセンターが365日対応。緊急漏水や設備トラブルに即日対応

  • 無料定期点検サービス

    • 竣工後3年間は毎年1回、無料で専門スタッフが点検

  • 長期メンテナンスパック

    • 有償プランで10年・15年目の大規模点検と部材交換をパッケージ化

  • リフォーム割引クーポン

    • アフターサポート期間中にリフォームを実施する場合の特別割引

アフター対応の流れ

  1. お問い合わせ受付

  2. 現地調査・初期診断

  3. 点検報告書提出

  4. 補修・交換の見積もり提示

  5. お客様承認後、補修工事実施

  6. 完了報告・保証書発行


3. 長期的な建物価値維持の取り組み

デジタル管理システムの活用

  • クラウド型BIM連携:図面・仕様書・点検履歴をBIMモデルと連携し、現地データをリアルタイムに反映

  • モバイルアプリ:タブレットやスマホで点検データ入力、写真・動画を即時アップロード

予防保全の推進

  • IoTセンサー設置:湿度・温度・振動センサーで劣化兆候を常時モニタリング

  • AI予測メンテナンス:センサー情報をAIが解析し、最適な補修時期を予測レポート化

資産価値評価レポート

  • 定期評価:築5年・10年ごとに建物の劣化度合いと市場価値を査定

  • リノベーション提案:評価結果をもとに、省エネ改修や用途変更プランを設計・提案

  • 投資リターン分析:リノベーション費用対効果を試算し、オーナーの資産運用をサポート


次回予告

次回シリーズ7では、「建築現場における最新技術とデジタル化」をテーマに、

  • BIM(Building Information Modeling)の導入メリットと活用事例

  • ドローンによる現場進捗管理

  • AR(拡張現実)を用いた施工シミュレーション

など、現場の生産性と品質を飛躍的に向上させる最新技術をご紹介します。どうぞご期待ください!


株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
求人情報ページもぜひご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話~第5回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

いつも「建築工事雑学講座」をお読みいただき、ありがとうございます。


シリーズ5:建築工事の主要な施工プロセス

前回は「施工準備と基礎工事」を解説しました。
今回は、以下6つのステップをさらに深掘りし、各工程で押さえるべきポイントや現場での注意点を詳しくご紹介します。

  1. 躯体工事(鉄骨・RC・木造)

  2. 屋根・外装工事

  3. 建具・サッシ工事

  4. 設備配管・配線工事

  5. 内装仕上げ工事

  6. 完成検査・引き渡し準備


1. 躯体工事(くたいこうじ)

鉄骨造

  • 部材検査:納入されたH形鋼やチャンネル材が図面通りの寸法・材質かを確認。

  • 溶接品質:溶接ビードの幅・深さ、ヒュームの有無をチェックし、非破壊検査(超音波探傷試験など)を実施。

  • ボルト締付:規定トルクで締め付けられているかトルクレンチで再確認し、緩み防止ワッシャーの装着も確認。

RC(鉄筋コンクリート)造

  • 配筋検査:鉄筋の被り厚さ(かぶり厚)、ピッチ、かぎ筋の位置を図面と照合。検査済証の取得を忘れずに。

  • 打設計画:コンクリート打設はポンプ車の配置、高低差、打設速度を計画。気温が高い時期は打設後の散水や養生シートで温度管理。

  • 打継ぎ処理:打継ぎ部にはエポキシ樹脂系接着剤を塗布し、突合せ部の仕上がりを滑らかに。

木造

  • 含水率管理:構造材は含水率15%以下が目安。含水率計で測定し、過乾燥・過湿を防止。

  • プレカット精度:工場加工の精度を現場で再確認。接合部のガタつきがないかチェックし、必要に応じて微調整。

  • 耐震金物:ホールダウン金物や筋かいプレートの位置・種類を図面通りに配置し、緩み止めのナットを確実に固定。


2. 屋根・外装工事

防水・屋根工事

  • ルーフィング:アスファルトルーフィングは重ね幅100mm以上、縦張り時は通気層を確保。

  • シート防水:塩ビシート防水は溶接部の気泡やシワを除去。立ち上がり部はシートを立ち上げ、コーナー部はコーナー部品で補強。

  • 雨仕舞い:軒先、谷樋、取り合い部の納まりを図面通りに施工し、水の流れをスムーズに。

外壁工事

  • 下地調整:外壁材の下地合板は釘間隔を150mm以内にし、下地の反りや割れをパテで補修。

  • 透湿・防水シート:透湿性のあるシートを張り、重ね代は150mm以上。タッカーでピン止め後、専用テープで目張り。

  • 仕上げ材:サイディングの目地シーリングは2面接着とし、打ち替えは既存シーリングを完全に撤去してから新設。


3. 建具・サッシ工事

サッシ取付

  • レベル出し:レーザー水平器で水平・垂直・直角を確認しながらアンカー固定。

  • 気密・断熱:枠周りに発泡ウレタンを充填し、外側から防水テープで目張り。内側は気密テープで気密性能を高める。

  • 排水計画:サッシ下部にドレン孔を設け、水がたまらないように勾配を確保。

内装建具

  • 吊り込み:ドア枠の墨出しを正確に行い、レベルで垂直を確認。戸当たり調整でスムーズな開閉を実現。

  • 調整:建物の乾燥収縮を見越し、建具のクリアランス(隙間)を適切に設定。


4. 設備配管・配線工事

給排水衛生設備

  • 配管ルート設計:保守点検口を確保し、配管の取り回しは最短かつメンテしやすいルートを選定。

  • 勾配管理:排水管は1/50~1/100の勾配を守り、清掃口を適宜設置。

  • 試験:水圧試験(0.75MPa程度)を15分以上実施し、漏水がないか確認。

電気・通信配線

  • 配線計画:幹線と分岐回路を色分けし、ケーブルラックやモールで整理。

  • ラベリング:盤内・コンセント裏に配線番号を貼り、将来の改修・保守作業を容易に。

  • アース接地:接地抵抗は10Ω以下を目指し、適切なアース棒設置と接続状態をチェック。


5. 内装仕上げ工事

下地調整

  • パテ処理:ボード継ぎ目、ビス頭、凹凸部をパテで平滑化。研磨後、下地プライマーを塗布し密着性を向上。

  • シーラー塗布:石膏ボードやモルタル下地にはシーラーを塗り、仕上げ材の吸い込みムラを防止。

仕上げ材施工

  • クロス張り:糊の塗布量と貼り付け時間を厳守。ジョイント部分は重ね代10mmでカットし、ローラーで密着。

  • 塗装:下塗り・中塗り・上塗りを適切な乾燥時間を空けて実施。気温・湿度に合わせた塗料選定を。

  • フローリング:床暖房対応材は熱膨張率を考慮し、縁に5mm程度のクリアランスを設ける。


6. 完成検査・引き渡し準備

各種検査

  • 躯体検査:鉄筋・コンクリート強度試験報告書、非破壊検査結果を確認。

  • 防水検査:散水試験や漏水試験で雨仕舞いを検証。

  • 設備試運転:給排水・空調・電気設備を実際に稼働させ、仕様通りの性能を発揮するか確認。

清掃・最終点検

  • 美装:内外装のホコリ・汚れを徹底清掃。外構や駐車場の片付けも忘れずに。

  • 引き渡し立ち会い:お客様とともに最終チェックリストを確認し、保証書や取扱説明書をお渡し。


まとめ

  • 主要プロセス
    躯体 → 屋根・外装 → 建具 → 設備 → 内装 → 完成検査

  • 成功の鍵

    1. 各工程での厳密な品質管理

    2. 安全管理の徹底

    3. 次工程との綿密な連携

    4. ドキュメントと検査記録の一元管理

次回シリーズ6では、「品質管理とアフターサービス」をテーマに、竣工後の定期点検・メンテナンス計画、保証制度、長期的な建物価値維持のポイントを詳しく解説します。お楽しみに!


株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
求人情報ページもぜひご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

o3-mini

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話~第4回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

 

 

 

シリーズ4: 建築工事の施工準備と基礎工事

 

 

 

建築工事がスムーズに進むかどうかは、施工前の準備がどれだけ綿密に行われるか にかかっています。

施工が始まってから問題が発生すると、工期の遅れや追加費用が発生する可能性があるため、事前の計画と調整が非常に重要です。

本シリーズでは、施工計画の立案、地盤調査と基礎工事、現場の安全管理と施工管理 の3つの視点から、施工準備のポイントを詳しく解説します。


1. 施工計画の立案(スケジュール・資材の手配)

 

建築工事をスムーズに進めるためには、施工計画の立案 が欠かせません。

施工計画は、工期・資材の手配・作業の進行手順を明確にするもので、建築プロジェクト全体の進行に大きな影響を与えます。

✅ 施工計画の主な内容

施工計画には、以下のような要素を含める必要があります。

  1. スケジュール管理

    • 工事開始から完成までの各工程を明確に設定
    • 天候や外部要因を考慮し、予備日を確保する
    • 各工程の担当者を決定し、責任範囲を明確にする
  2. 資材の手配と管理

    • 建築資材の種類、数量、納品スケジュールを事前に調整
    • 材料の保管場所を確保し、品質を保つための管理を行う
    • 価格変動や供給の遅延に備えたリスク管理を実施
  3. 作業手順の明確化

    • 施工の順序を決定し、作業がスムーズに進むよう調整
    • 各職人や工事業者の作業内容を整理し、無駄のない工程を組む

 

施工計画がしっかりしていると、工事の遅れやミスを防ぎ、スムーズに施工を進めることが可能 になります。


2. 地盤調査と基礎工事の重要性

 

建物の安全性を確保するためには、しっかりとした基礎を作ることが不可欠 です。

そのためには、事前の地盤調査が重要であり、地盤の状態に応じた適切な基礎工事を行う必要があります。

✅ 地盤調査の目的と種類

地盤調査は、建築物の荷重に耐えられるかを確認するために行われます。

特に、地盤が弱い場合は沈下や傾きのリスク があるため、適切な対策を講じることが重要です。

  • ボーリング調査:深い地層まで掘り、地盤の強度を測定する
  • スウェーデン式サウンディング試験:小規模な建築に適用される手法で、地盤の硬さを測る
  • 平板載荷試験:建物が載る部分に実際に荷重をかけ、沈下量を測定する

 

✅ 基礎工事の種類と特徴

地盤の強度に応じて、適切な基礎工法を選ぶ必要があります。

  1. ベタ基礎(耐圧盤基礎)

    • 地盤全体に鉄筋コンクリートを打設し、建物の荷重を分散
    • 強い支持力があり、地盤沈下に強い
    • 一般住宅や中低層の建物に広く採用される
  2. 布基礎(連続フーチング基礎)

    • 建物の外周や主要な柱の下にのみ基礎を設ける
    • コストを抑えられるが、軟弱地盤では適さない
  3. 杭基礎(深基礎)

    • 地盤が弱い場合、杭を打ち込んで建物を支える
    • 高層建築や軟弱地盤の建物に適用される

 

適切な地盤調査と基礎工事を行うことで、建物の耐久性を向上させ、将来的なトラブルを防ぐ ことができます。


3. 現場の安全管理と施工管理のポイント

 

建築工事現場では、安全管理と施工管理が極めて重要 です。

作業員の安全を守るだけでなく、工事品質を確保し、予定通りに施工を進めるためにも、適切な管理体制が求められます。

✅ 現場の安全管理

安全管理を徹底することで、事故を防ぎ、工事を円滑に進める ことができます。

  1. 安全対策の徹底

    • ヘルメット・安全帯・防護具の着用を義務付ける
    • 足場や高所作業の安全対策を徹底する
    • 工事エリアの整理整頓を行い、転倒や落下事故を防ぐ
  2. リスクアセスメントの実施

    • 作業ごとにリスクを評価し、事前に危険要因を排除
    • 毎朝の安全ミーティングを行い、危険箇所を共有
  3. 緊急時の対応計画

    • 火災・倒壊・転落事故などに備えた緊急対応マニュアルを整備
    • 事故発生時の報告・対応フローを明確にする

 

✅ 施工管理のポイント

施工管理は、工事品質を確保し、工程を円滑に進めるための管理業務 です。

  1. 品質管理(施工品質のチェック)

    • 材料の品質確認(規格通りの資材を使用しているか)
    • 施工精度の確認(図面通りの施工が行われているか)
    • 仕上げ状態のチェック(不具合や欠陥がないか)
  2. 工程管理(スケジュール通りに進める)

    • 予定通りに工事が進んでいるかを確認
    • 遅延が発生した場合の調整と対応策の検討
  3. コスト管理(予算内での施工)

    • 追加工事の発生を最小限に抑える
    • 材料費・人件費・諸経費のバランスを管理

 

適切な安全管理と施工管理を行うことで、高品質な建物を、安全かつ効率的に完成させることが可能 になります。


まとめ

 

建築工事の成功は、施工前の準備・基礎工事・安全管理 に大きく左右されます。

事前の計画を綿密に行い、適切な地盤調査と基礎工事を施し、安全対策と施工管理を徹底することで、安心して長く住める建物を作ることが可能 です。

次回のシリーズでは、建築工事の主要な施工プロセス について詳しく解説していきます!

お楽しみに!

 

 

 

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

詳しくはこちら!

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話~第3回~

 

皆さんこんにちは!

 

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

 

 

 

 

建築設計は、単に美しいデザインを考えるだけではなく、建物の機能性、安全性、さらには環境への配慮など、さまざまな要素を考慮しながら進める必要があります。

特に、設計の初期段階でしっかりとした計画を立てることで、後の施工や維持管理のしやすさにも大きな影響を与えます。

本シリーズでは、建築設計のプロセスにおける重要なポイントを解説し、スムーズに進めるための知識をお伝えします。


1. 基本設計と実施設計の違い

 

建築設計には大きく分けて 「基本設計」「実施設計」 という2つのフェーズがあります。

それぞれの段階での役割を理解することで、設計の流れをスムーズに進めることができます。

✅ 基本設計(Concept Design)

基本設計は、建物の全体像やコンセプトを決定する重要なフェーズです。

この段階では、施主(クライアント)の要望を踏まえながら、建築の大まかなプランを固めていきます。

主な作業内容:

  • 建物のコンセプト決定(デザイン・用途・機能)
  • 間取りやゾーニングの決定(部屋の配置・動線計画)
  • 外観デザインや建物のボリューム検討
  • 法規制や周辺環境との調整
  • 概算コストの算出

 

基本設計の段階では、詳細な構造や設備の設計は行わず、あくまでも全体的な方向性を決めることに重点を置きます。

✅ 実施設計(Detailed Design)

基本設計をもとに、より具体的な仕様や施工方法を決めていくのが 実施設計 です。

このフェーズでは、施工業者が図面を見て正確に工事を進められるよう、細かい指示を図面に落とし込んでいきます。

主な作業内容:

  • 詳細な設計図の作成(平面図・立面図・断面図・仕上げ表など)
  • 構造設計・設備設計(給排水・電気・空調など)
  • 材料や仕上げの選定(床・壁・天井・外装材など)
  • 施工方法や工程の検討
  • 施工費の見積もり調整

 

実施設計の段階では、設計ミスや調整不足があると、施工中の変更や追加費用が発生する可能性が高くなります。

そのため、しっかりと細部まで検討することが重要です。


2. 法規制と建築確認申請のポイント

 

建築物を設計・施工する際には、法律や条例を遵守しなければなりません。

特に、日本では 建築基準法 による規制があり、建築確認申請を通じて設計の適法性を確認する必要があります。

✅ 建築確認申請とは?

建築確認申請とは、建物を新築・増築・改築する際に、設計が建築基準法などの法規に適合しているかを 行政機関または指定確認検査機関 に申請し、確認を受ける手続きのことを指します。

申請が必要なケース:

  • 新築の建物を建てる場合
  • 一定規模以上の増築・改築・用途変更をする場合
  • 特殊建築物(商業施設・学校・病院など)を建てる場合

 

✅ 建築設計で考慮すべき法規制のポイント

 

  1. 建ぺい率・容積率の確認
    • 敷地面積に対して建てられる建築面積(建ぺい率)や延床面積(容積率)の制限。
  2. 用途地域の確認
    • 住宅、商業施設、工場など、用途によって建築可能なエリアが決められている。
  3. 高さ制限・斜線制限
    • 周囲の景観や日照権を守るための高さ制限や斜線制限が存在する。
  4. 耐震基準・構造計算
    • 地震に強い設計が求められ、特に中高層建築では構造計算が必須。
  5. 消防法・避難経路の確保
    • 防火設備の設置や非常口の確保が必要。

 

事前に法規制をしっかりチェックし、設計段階で問題が発生しないようにすることが重要です。


3. 環境に配慮した建築設計とは?

 

近年、環境問題への関心が高まり、建築設計においても サステナブルな建築(環境負荷の少ない建物) が求められています。

✅ 環境に配慮した建築設計のポイント

 

  1. エネルギー効率の向上(省エネ設計)
    • 高断熱・高気密の設計により、冷暖房エネルギーを削減
    • パッシブデザイン(太陽光や風を活用した設計)を取り入れる
  2. 再生可能エネルギーの活用
    • 太陽光発電、地中熱利用、雨水利用システムの導入
  3. 自然素材の活用
    • 木材やリサイクル可能な建材を使用し、環境負荷を低減
  4. ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の導入
    • 住宅のエネルギー消費を限りなくゼロにする設計

 

持続可能な建築は、 環境だけでなく居住者の健康や快適性にも良い影響を与える ため、今後ますます重要になっていくでしょう。


まとめ

 

建築設計のプロセスは、基本設計から実施設計、そして法規制の確認と建築確認申請まで、多くのステップを経て進められます。

さらに、環境に配慮した設計を取り入れることで、より持続可能な建築を実現することが可能になります。

このシリーズでは、建築設計の流れとポイントについて詳しく解説しました。

これから設計を進める方にとって、少しでも参考になれば幸いです!

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

モンド設計のよもやま話~第2回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

 

 

シリーズ2: 建築工事の企画ってどんなことをするの?

~成功する建築プロジェクトの第一歩~

 

 

 

前回のシリーズ1では、建築工事の全体の流れについてご紹介しました。

今回は、その中でも最も重要なステップのひとつである「企画」について詳しく解説していきます。

建築工事は、設計や施工が本格的に始まる前の企画段階で、プロジェクト全体の方向性を決めることが成功のカギを握る と言われています。

企画段階でしっかりと計画を立てることで、スムーズに工事を進められるだけでなく、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

では、具体的にどんなことをするのか、一つひとつ見ていきましょう。


1. 土地の選定と調査

 

建築プロジェクトを進めるにあたり、まず重要なのが土地の選定と調査 です。

どんなに良い建築設計を考えても、その土地に適した建物でなければ、安全性や快適性を確保することができません

土地の立地条件を確認


建物を建てる際には、周辺環境をしっかりと確認することが大切です。

  • 交通アクセスの良さ(住宅なら通勤・通学、商業施設なら顧客の利便性)
  • 近隣の建物や景観との調和
  • 日当たりや風通しの確保

 

地盤調査の実施


地盤の状態によって、必要な基礎工事が変わります。

特に、軟弱地盤のエリアでは地盤改良工事が必要になる ため、費用の面でも慎重に判断する必要があります。

法規制の確認


建築には、さまざまな法規制が関わってきます。

  • 建ぺい率・容積率(建てられる建物の大きさ)
  • 用途地域の制限(住宅用か商業用か、建てられる建物の種類)
  • 高さ制限・斜線制限(周囲の建物との調和を図るための規制)

 

これらを事前にしっかりとチェックし、「この土地でどんな建物が建てられるのか」 を明確にすることが大切です。


2. 建物の目的・コンセプトを決める

 

 

次に、どんな建物を建てるのかを明確にする ことが重要になります。

① 建築の目的を明確にする

 

建築物の種類によって、求められる要件が大きく異なります。

  • 住宅 → 快適な住環境と耐久性、デザイン性
  • オフィスビル → 仕事のしやすさ、エネルギー効率、セキュリティ
  • 商業施設 → 視認性、集客力、導線設計
  • 工場・倉庫 → 効率的な作業空間、安全性、耐久性

 

コンセプトを考えるポイント

  • 「この建物でどんな人がどんな目的で使うのか?」
  • 「長期的に見ても価値のある建物になるか?」
  • 「エコや省エネの要素を取り入れるべきか?」

 

建築の目的とコンセプトをしっかりと決めることで、設計や施工の段階でブレがなくなり、スムーズな進行につながります。


3. 予算とスケジュールの管理

 

 

建築工事の成功には、予算とスケジュールの管理が不可欠 です。

いくら良い設計や企画があっても、予算オーバーや工期遅延が発生すれば、プロジェクトがスムーズに進まなくなります。

① 予算の決め方とコスト管理

 

建築コストの内訳を把握する


建築工事には、大きく分けて以下のようなコストがかかります。

項目 内容
土地代 建築するための土地購入費(または借地料)
設計費 建築士や設計事務所に依頼する費用
施工費 実際に工事を行うための費用(人件費・資材費など)
設備費 水道・電気・空調・エレベーターなどの設備設置費
外構工事費 駐車場・庭・フェンスなどの工事費用
諸費用 各種手続き・税金・保険などの費用

予算計画の段階で、必要なコストを明確にし、予算オーバーを防ぐための対策を考えることが大切です。


② スケジュール管理のポイント

 

建築工事の標準的なスケジュール

工程 期間の目安
企画・設計 2~6か月
建築確認申請 1~2か月
基礎工事 1~2か月
構造工事 3~6か月
仕上げ工事 1~3か月
最終検査・引き渡し 1~2か月

スケジュール管理のポイント

  • 天候や予期せぬトラブルを考慮した余裕を持つ
  • 工程ごとの進捗を定期的に確認する
  • 資材の納期や職人の手配を事前に計画する

 

特に、大規模な建築工事では資材の納品遅れ作業工程のズレ が発生しやすいため、事前の調整が欠かせません。


まとめ: 建築工事の企画が成功のカギを握る!

 

 

建築工事の企画は、プロジェクトの成功を左右する重要なステップ です。

土地の選定と調査をしっかり行う


建築の目的とコンセプトを明確にする


予算とスケジュールを綿密に管理する

これらを事前にしっかりと計画しないと、工事がスムーズに進まなくなり、予算オーバーや納期遅れなどのトラブルにつながります。


次回予告: 建築設計の流れとポイント

 

 

次回は、「シリーズ3: 建築設計の流れとポイント」 をお届けします。

  • 建築設計はどのように進められるのか?
  • 設計の段階で注意すべきポイントは?
  • 環境に配慮した設計のトレンドとは?

 

建物のデザインや使いやすさを決める大切な工程について、詳しく解説していきます。

お楽しみに!

 

 

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

詳しくはこちら!

 

 

apple-touch-icon.png

モンド設計のよもやま話

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

 

いよいよ寒くなってきましたが、皆さん元気に過ごされていますか?

風邪をひかないよう、防寒対策を徹底していきましょう!

さて、本日からシリーズ更新が始まります!

 

株式会社モンド設計監修!
建築雑学講座!

建築に関する豆知識を毎回少しずつお届けしたいと思います。

 

 

 

シリーズ1: 建築工事の流れを知ろう!

~企画から施工までのステップを解説~

 

 

私たちは、建築工事における企画・設計・施工を手がける会社です。

日々、お客様の夢やビジョンを形にするために、さまざまなプロジェクトに携わっています。

家を建てるときやビルを新築するとき、「どんな流れで工事が進むのか?」 と疑問に思うことはありませんか?

建築工事は、ただ職人が現場で作業をするだけではなく、企画や設計などの重要なステップ を経て進められます。

しっかりとした計画があるからこそ、安全で美しい建物が完成するのです。

今回は、建築工事がどのような流れで進んでいくのか、企画から施工までの基本的なプロセスをご紹介します。

 

 

 

1. 企画(建築プロジェクトのスタート)

建築工事は、いきなり設計や施工から始まるわけではありません。

まず最初に行われるのが「企画」です。

 

✅ 建築の目的やコンセプトを決める

建物の用途(住宅、オフィス、店舗、工場など)や、どのようなデザインにするのかを決めます。

 

✅ 土地の調査と法規制の確認

その土地に建てられる建物の規模や用途を確認する。

近隣の環境や交通アクセスも考慮する。

 

✅ 予算とスケジュールの設定

工事にかかる費用や期間を大まかに決めます。

この段階で無理のない計画を立てることが重要です。

 

 

 

2. 設計(建物の具体的なプラン作り)

企画が決まったら、次は設計のフェーズに移ります。

ここでは、建築士が具体的な設計を行います。

 

✅ 基本設計(コンセプトを図面にする)

建物の間取りや外観デザインを決める。

建築基準法や耐震基準などの規制を考慮する。

 

✅ 実施設計(細かい仕様を決定する)

材料や設備の選定を行う。

構造計算を行い、安全性を確保する。

 

✅ 建築確認申請(役所への届け出)

設計が法規に適合しているか審査を受ける。

許可が下りて初めて工事ができる。

 

 

3. 施工(工事がスタート!)

設計が終わると、いよいよ施工の段階に入ります。

 

✅ 基礎工事(建物の土台作り)

地盤調査を行い、必要なら地盤改良をする。

コンクリートを打設し、基礎を作る。

✅ 構造工事(建物の骨組みを作る)

鉄骨や木材を組み立て、建物の形を作る。

屋根や外壁を施工し、雨風を防ぐ。

✅ 内装工事(仕上げ作業)

壁や床、天井を仕上げる。

設備や照明、配管工事を行う。

✅ 検査・引き渡し

建築基準法に基づく完了検査を受ける。

お客様に建物を引き渡し、使用開始!

 

 

次回は、建築工事の企画段階のポイント について詳しく解説します。

 

 

以上、第1回建築雑学講座でした!

次回の第2回もお楽しみに!

 

 

 

株式会社モンド設計では、業務委託で一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

詳しくはこちら!

 

 

apple-touch-icon.png

ホームページを公開いたしました。

apple-touch-icon.png

今後ともよろしくお願いいたします。