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月別アーカイブ: 2025年12月

モンド設計のよもやま話~第22回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

“人・街・未来”をつなぐ

建築設計業の魅力は「創造性」だけではありません。実務の世界は、調整と判断の連続です。お客様の希望、予算、工期、法律、敷地条件、施工性、メンテナンス性、近隣への配慮…。これらを整理し、矛盾を解き、最適な形にまとめる。設計者は“創造と現実の間”をつなぐ仕事です

第2回では、設計業の魅力を「仕事としての成長」「チームでつくる面白さ」「社会的価値」「将来性」の視点から掘り下げます。


1)設計は“情報の翻訳者”。要望を図面に変える️➡️

お客様の要望は、最初は曖昧です。
「おしゃれにしたい」「広く見せたい」「使いやすくしたい」「落ち着く感じ」
これをそのままでは建物にできません。

設計者は、こうした言葉を具体化していきます。

  • どこを広く見せたいのか

  • 何を優先したいのか

  • 何を捨ててもいいのか

  • 予算の中で実現できる方法は何か

そして図面に落とし込み、誰が見ても同じ解釈になる形にする。
これは、言葉を空間に翻訳する仕事です✨
この翻訳が上手い設計者ほど、お客様にとって価値が高い存在になります


2)チームで建物をつくる。“調整力”が鍛えられる

建築は一人では作れません。
設計者、構造設計、設備設計、施工会社、職人、メーカー、行政…。
多くの人が関わります。

設計業の面白さは、ここにあります。
それぞれの専門性が違うからこそ、調整が必要で、調整が噛み合ったときに建物が一気に完成へ向かう✨

  • 構造的に成立するか

  • 設備が通るか

  • メンテしやすいか

  • 施工が現実的か

  • 工期に間に合うか

これらをまとめる設計者は、現場の司令塔のような存在です
調整力が身につくほど、仕事の幅が広がります。


3)設計の視野は“街”に広がる️

建築は、街の一部になります。
住宅でも、外観や植栽、窓の位置、光の漏れ方、駐車場の使い方などが近隣に影響します。
店舗なら人の流れが変わることもある。
公共施設なら地域の拠点になる。

設計者は、敷地の中だけではなく、周辺環境や街の未来まで考える必要があります。
この視野の広さは、建築設計という仕事の魅力です️✨
「街に良い建物を増やす」ことは、暮らし全体を良くすることにつながります。


4)完成後も続く関係。長い時間を一緒に歩める

設計は、完成したら終わりではありません。
建物は使われながら変化します。

  • メンテナンス

  • 改修

  • 増築

  • 使い方の変更

そのたびに設計者が関わることもあります。
一つの建物と長く付き合い、成長を見守れる。これは設計業ならではの魅力です✨


5)将来性:性能・省エネ・リノベの時代に設計の価値が増す

これからの建築は、デザインだけでなく性能が重要になります。
断熱、耐震、省エネ、換気、素材の選定。
さらに既存ストックを活かすリノベーションも増えます。
こうした分野では、設計者の知識と判断が価値になります✨

「どう作るか」だけでなく「どう使い続けるか」を設計できる人材が求められる時代。
建築設計業は、これからも必要とされ続ける仕事です✨


まとめ|建築設計業は“創造と現実”をつなぎ、街と人生に残る仕事️✨

建築設計業は、

  • 要望を翻訳して図面にする力

  • チームをまとめる調整力

  • 街を良くする視野

  • 長期的に価値が残る誇り

  • 省エネ・リノベ時代の将来性
    を持つ、クリエイティブで実務的な総合職です。

一本の線が、暮らしを変え、街を変える。
この仕事の魅力は、時間が経つほど大きくなります✨

モンド設計のよもやま話~第21回~

皆さんこんにちは!

株式会社モンド設計、更新担当の中西です。

“頭の中の一枚の線”

建築設計と聞くと、図面を描く仕事、デザインを考える仕事、というイメージが強いかもしれません。でも実際の建築設計業は、それ以上に“人の暮らし”や“事業の未来”を形にしていく仕事です。住宅なら家族の生活の器をつくり、店舗なら集客やブランドイメージを作り、病院や福祉施設なら安心と動線を整え、工場や倉庫なら生産性や安全を支える。建築は、完成して終わりではなく、そこから何十年も人や街に影響を与え続けます️✨

つまり建築設計業は、建物をつくる仕事でありながら、“時間を設計する仕事”でもあります。どこに光が入るか、どこで人が集まるか、どこにストレスが生まれるか、どこに安心が生まれるか。そうした未来の暮らしや体験を想像し、図面として固定し、工事で実現できる形に落とし込む。頭の中の線が、現実の風景になっていく。このスケール感こそ、建築設計の最大の魅力です✨


1)設計は“暮らしの悩み”を解決する仕事

住宅設計でよくあるのは、単なる要望の羅列です。
「収納を増やしたい」「日当たりがほしい」「家事が楽な間取りにしたい」「子ども部屋をどうするか悩んでいる」
こうした希望は、言葉だけでは整理できないことが多いです。

建築設計者の価値は、ここで発揮されます✨
要望を丁寧にヒアリングし、暮らし方を想像し、優先順位を整理し、問題点を発見し、最適な解を提案する。
例えば、収納を増やすだけでなく“物の動線”を設計し直すことで、暮らしは驚くほど快適になります。
家事動線を数歩短くするだけで、毎日の負担が大きく変わることもあります✨

つまり設計は、デザインというより“課題解決”です。
お客様の悩みを、空間と動線で解決する。これが建築設計の面白さです


2)「光・風・音・温度」を扱う、感覚の技術☀️

建築設計は、目に見える形だけを扱う仕事ではありません。
空間の快適さは、光の入り方、風の抜け方、音の響き、温度のムラで決まります。

  • 朝の光が気持ちよく入るリビング☀️

  • 夏は風が通って涼しく、冬は暖かい家

  • 外の騒音が抑えられて落ち着く寝室

  • 玄関を開けた瞬間の温度差が少ない住まい️

こうした体感的な価値は、設計段階で大きく左右されます。
同じ広さの家でも、窓の位置や天井高さ、素材の選び方、断熱・気密の考え方で、全く違う空間になります✨

建築設計者は、感覚の世界を技術でコントロールする職業です。
この「数字と感覚の両立」が、設計の魅力であり難しさでもあります✨


3)事業を伸ばす“設計”。店舗・オフィス・施設は経営に直結する

建築設計は、住宅だけではありません。
店舗設計やオフィス設計では、建物が“経営の道具”になります。
例えば飲食店なら、客席のレイアウト一つで売上が変わります。厨房の動線が悪ければ提供スピードが落ち、スタッフが疲れ、回転率が下がる。逆に動線が整えば、少人数でも回り、利益が改善する✨

美容室やエステなら、照明・鏡の位置・待合の雰囲気・音・香りまで含めた体験がブランドになります。
オフィスなら、集中とコミュニケーションのバランスが生産性に影響する。
福祉施設なら、見守りやすさとプライバシーの両立が重要になる。

つまり設計は、見た目だけではなく、事業の成果に直結します。
設計者は、空間を使ってビジネスを伸ばす役割も担える。ここが設計業の面白さです✨


4)“法律と現実”を整理して実現する、設計者のプロ意識

建築は自由に見えて、実は制約の塊です。
建築基準法、消防法、条例、用途地域、高さ制限、斜線制限、採光、換気、耐震、バリアフリー…。
お客様の理想をそのまま形にできることは少なく、多くの場合「制約の中で最大の解を作る」ことになります。

ここが建築設計者の腕の見せどころです
法律を理解し、行政協議を行い、必要な申請を整え、構造や設備の整合をとり、工事が可能な図面へ落とし込む。
見た目のデザインだけでなく、“実現できるか”を最後まで担保するのが設計者の仕事です✨

この“制約を味方にする”感覚が身につくと、設計はさらに面白くなります。
制約があるからこそ工夫が生まれ、創造性が引き出される。パズルのような面白さがあります✨


5)完成した瞬間より、住まわれてから価値が出る仕事

建築設計のやりがいは、完成写真では終わりません。
むしろ、お客様が暮らし始めた後に価値が出ます。

  • 朝の光が気持ちいい

  • 家事が楽になった

  • 子どもが伸び伸び過ごせる

  • 店が回りやすくなって売上が伸びた

  • スタッフが働きやすい

こうした“生活の変化”が、設計の成果です。
完成した建物が、何十年も人の暮らしを支える。
この長期的な価値こそ、建築設計業の最大の魅力です✨


まとめ|建築設計業は“暮らしと街の未来”を線から作る仕事✨

建築設計業は、デザインだけではなく、暮らしと事業の課題を解決し、光・風・音・温度といった体感価値を設計し、制約の中で最適解を導き、長い時間価値を残す仕事です。
一本の線が、家族の毎日や街の風景を変える。
このスケール感と誇りこそ、建築設計業の魅力です✨